2017.7.25(火)
遂に、旅立ってから3ヶ月が経ちました!
昨日までの走行距離は(4948.5km)
1日当たり55.6km進んでいることになります。これは沈没や停滞も含めてなので、漕いでいる日の平均だと1日60kmは進んでいるのかな??
個人的にはベストなペース。他の方と比べるとちょっと遅いかもしれませんが、マイペースに進みたいわたしにとってはこれくらいがちょうど良いかなと思います( ^ω^ )
これからも、自分らしい旅を続けていきます( `ー´)ノ
うにまる公園発
朝はうにまる公園からスタート。
降水確率10%でしたが、まさかの雨。
管理人さんに「展示室開けたよ!」とお声がけしていただき、佐藤義則野球展示室で雨宿り・・・。
名前だけしか知らない野球選手の名前を眺めていると、1時間が経過。雨が止んできたことを確認して出発です!
午前中は、北海道南西地震について学ぶため「奥尻島津波館」へ向かいます。
南部に行くにつれて被害が大きかったようで、青苗地区近くになると「避難路」と大きく書かれた看板と階段が目立つようになりました。
フェリーターミナルもあり、町の中心部のはずの奥尻町より広い道路。綺麗な建物。
青苗地区へ到着です。
津波のことを知らなければ、「綺麗な町だなー」程度にしか思わないでしょう。
奥尻島津波館
奥尻島津波館へ到着。
受付で500円払うと、無料ガイト付きコースか自由散策か尋ねられます。
もちろん、無料ガイドコースでお願いします!
女性ガイドさんは実際に津波を経験された方でした。
東京から休暇を取って奥尻島へ渡った初日。
地震が発生したのはその日の夜。1分以上揺れ続け、その後、ジェット機のエンジン音のような音がしたそうです。
それがまさに津波の音。夜だから何も見えない中、どの方向からしているのかもわからない。人生で初めて腰が抜けたとのことでした。
津波は時速500kmという考えられない速さで、島の南部青苗地区を襲います。
そして、北海道本土へ向かいましたが・・・。
なんと、その津波は本土から跳ね返り、またしても奥尻島を襲うことに。
島の全域が津波に襲われた瞬間でした。
船には重油が積んであります。津波で流された重油が燃え上がり、町は火の海に。
そして、家庭用プロパンガスも爆発。戦争の経験はないけれど、まるで戦場の跡のようだったと。
何とか高台に上り海を見ていると、流されている方々の姿が。まだ生きている方もいたけれど、どうしようも出来ない。
子供を助けようと母親が海に向かったところで、津波が再来し、親子を海へさらっていったといいます。
たくさんの写真・模型等がありそれだけでも悲惨さは伝わってきます。
しかし、実際に経験された方がガイドをしてくださるからこそ伝わるものもありました。
津波を経験したことがないわたしにとって、ただ写真や模型を見るだけでは「これから気を付けよう」なんて思わないでしょう。
思っても、「怖いなー」とか「地震が起きたら高台へ避難しよう」くらいなもの。
自転車で旅をしていることを話していると、「野宿は海・川から十分に離れたところで」「山津波(土砂崩れ)が起こらない場所で」とアドバイスというか…。ご忠告していただきました。
日頃から、災害に備えた行動をすることが大切なんだそうです。
会社の近くに海はありませんか?避難場所はご存知ですか?
ご家庭近くに川はありませんか?津波は川も登ってくる場合があります。
次に、奥尻島の歴史を学びます。
驚くことに、8000年も前から人類が暮らしていた記録があるそうです。
北海道ではほとんどと言ってよいほど縁がない「勾玉」
それがなんと、奥尻島から発見されたんだそう。北海道・東北合わせても唯一の発見例となっています!
これが勾玉の現物。
写真では伝えきれていませんが、何とも例えがたいエメラルドグリーンに輝いていました。
地域ごとの震度を表しています。
奥尻島には地震計がなかったため、実際の震度は分かっていません。
推定震度は6となっています。
奥尻島の住民は、1983年にも日本海中部地震の津波被害を受けており、島民も津波の恐ろしさは知っていたとのことでした。
しかし、今回は早さも大きさも想像以上。分かっていても多くの被害が出てしまいました。
このような模型や説明版がズラリと並んでいます。
これもガイトさんが丁寧に解説をしてくださり、非常に分かりやすいです。
しかも、説明版にも書いていないことも教えてくださります。
感情を込めて、本気で。
ぜひ、無料ですのでガイドをお願いすることをオススメします。
その後、10分弱のビデオ鑑賞。
津波の様子から、復興までの様子を映像で振り返られます。
津波のメカニズムまで、科学的に解説。
島の下部、出っ張ったところが現在の津波館の所在地です。地形の関係もあり、全てが流されてしまった場所です。
今はかさ上げされているものの、過去から学ぶべく人が住めないよう全て公園になっています。
北海道では珍しい、土器の展示もありました。
ガイドさんと別れた後も、2周館内を周り被害の状況を再認識。
写真の1枚1枚から学ぶものがあります。
震災前の住宅の様子。先端部分は、跡形もなく流されていました。
現在は、右側の高台に移動されている方が多いそうです。
しかしながら、全員とはいかず、島外へ移住を余儀なくされた方も・・・。
自然は偉大で美しい。しかし、同時にとても恐ろしいものなのだと実感させられました。
時空翔・青苗岬
奥尻島津波館が建っている青苗岬。
前述したように、津波で流された事実を風化させないよう公園に変わっています。
こちらの「時空翔」は、地震が起きた7月12日になると、夕日が真ん中のくぼみに落ちるよう計算して作られています。
建立の由来と天皇陛下の御歌。
この場所の高さも、実際の津波と同じ高さに合わせて作られています。
ここから公園内を見下ろすと、なかなかの高さ。
これでは、民家などあっという間に流されていくでしょう。
1931年に建立された「徳洋記念碑」
英国軍艦アイアン・デュークを、島民と他国軍艦と協力して救ったという、共同救助の美徳を後世に伝えるために建てられたものなんだそうです。
これだけは岬の先端に建っていたにも関わらず、津波に耐えました。
人々の絆の証だけは、津波とはいえどもさらっていくことは出来なかったのでしょう。
お昼は潮騒
津波館の方に、食事処がないかお尋ねしたところ、青苗地区には1店舗しかないとのこと。
お食事処「潮騒」
通常、火曜日(本日)は定休日なんだそうですが、夏場だけは休まず営業されています!!
焼肉丼をチョイス!
今思うと、せっかく離島に来ているのに魚は?とツッコミを入れたくなりますねぇ(笑)
いやー、それにしてもボリューム満点!美味しかったですよ( ^ω^ )
定休日に関しては、変わることもあると思いますので、事前にお電話等でお確かめくださいませ( `ー´)ノ
TEL:01397-3-2839
奥尻空港周辺を進む
本日は、もの凄く久しぶりに温泉へ行きます!
引かれると思うので、気になった方のみ前回の入浴日を検索してみてくださいませ(笑)
ヒントは・・・マクドナルド?!
あじさいが満開!!
久しぶりに綺麗なあじさいを見た気がします。
奥尻空港も見るだけね!
現在も函館空港から便が出ています。
失礼な言い方ですが、離島の空港にしてはかなり綺麗だなと感じました。
島の西側を進みます( `ー´)ノ
朝はどんよりとした曇り空でしたが、午後からは快晴!
海が綺麗ですねヽ(´▽`)/
奥尻島は火山島ではありませんが、海に見える岩はほとんどがマグマが固まったものなんだそうです。
海と山のコントラストが何とも言えない美しさ。
いやー、来てよかったですわ(๑•̀ㅂ•́)و✧
感動も束の間ですな( ̄ー ̄)
(逆光で)光り輝いていますぞ。
親子なゴジラ岩も発見!
名前付いていなさそうだから、勝手に命名していいですかね?!
北追岬キャンプ場と神威脇温泉
ということで、本日の目的地「北追岬キャンプ場」へ到着!
近くに天然温泉もありますし、今日はここまで。先客もいらっしゃいました。
テントを設営して、温泉までは歩いていくことにしました!
・・・奥尻島の蟻って、何故足に上ってくるんでしょうかね?
しかも高確率で。歩いているにも関わらず。刺すのか知りませんが、時々チクッとします。。
「神威脇温泉」へ着きました。名前がかっこよすぎるわ!!
一見、営業しているのか疑いますが、ご心配なく。
お客さんも多かったです!
二階が展望温泉になっており、海を眺めながらゆったりとくつろぐことが出来ますよ(*´ω`*)
「ひぐちカッター」懐かしい(左下)
有名人は民宿でしょうかね?!
受付のおばあちゃんと話していると、島の名物「つぶ貝」をいただいてしまいました!
磯の香りがして、とても美味しかったです!ありがとうございました!
まさか、こんなところで
久しぶりのお風呂でサッパリしていると、すっかり夕暮れ時になりました。
夕日が綺麗ですなぁヽ(´▽`)/
うん?この方たちは・・・?
すっかり陽も沈み、肌寒くなってきました。
ですが、わたしたちは寒くありません。
なんと、車でキャンプをされていたご夫婦に誘われ、ライダーさん2人とも合流。
後からキャンプ場に帰ってこられたライダーさんも加わり、6人で夜ご飯をご馳走になってしまいました。
思い思いに語らいます( ^ω^ )
お酒とお肉・お刺身などをいただき、楽しいひと時を過ごさせていただきました!
まさか、こんな狭い無料キャンプ場に6人も集まるとは(笑)
しかもここ、離島なんですよ!!
良い時間になってきたところで、楽しい宴も終了。
星空撮影にも挑戦しましたが・・・。難しすぎる。
ピントを合わせるのに一苦労だし、ズームするとぼやけているんですよね。。
しかも、変な光も見えるし。
諦めも肝心です。素晴らしい出会いに感謝して、おやすみなさい。
今日のまとめ
これまで、実際に災害に遭われた方とお話しする機会がありませんでした。
奥尻島津波館のガイドさんは、死を覚悟して何とか逃げ切った方。
お話しするだけでも価値がありますし、それでこの料金は正直安すぎると思ったくらいです。
北海道の方にお聞きすると、奥尻島は「何もない」とおっしゃることが多いです。(経験あり)
この津波館だけでもかなりの価値があるなと思いました。
ぜひ、一度津波の恐ろしさを学んでいただきたいです。
・翌日昼過ぎ、カランセ奥尻船内にて。
今日のデータ
家計簿
食費:1374円(焼肉丼750円)(飲料水、飴、キャラメル)
観光費:500円(奥尻島津波館)
入浴費:420円(神威脇温泉)
合計:2294円