奥尻島は、北海道の南西部に浮かぶ島。
北海道の離島と言えば、どうしても「利尻島」や「礼文島」が有名なため、観光や旅をする際も敬遠されがちな島だと聞きます。
という筆者も、「奥尻島へ行きます!」なんてツイートしたら道民の方から「なーんにもないよ( 一一)」と言われる始末…。しかし!何にもないといわれる場所こそ、何かを探したくなるんですよね( °̀ロ°́)ง
☆北海道満喫プラン☆
函館から札幌まで行き、再び南下。
奥尻島を制覇し、ねぶたに行く。
再度、北海道へ戻り道北から攻める。奥尻島には、佐藤義則ピッチングコーチの記念館があるから、ホークスファンとして行かなくてはならない(使命感)
— ゆう@日本一周(冬眠という名の無職) (@ysgenfu) 2017年7月6日
目次(タップで移動)
奥尻島へ行く方法(フェリー)
奥尻島への移動はハートランドフェリーを使います。ちなみに、礼文島・利尻島も同じフェリー会社です。
江差港から一日2便(冬季は1便)、せたな港から一日1便(夏シーズンのみ)運航しています。せたな港から乗船し、奥尻島から江差港へ向かうことも可能です!
運航時刻表
詳しい時刻表は以下の通り。
こちらは江差港の時刻表です。乗船時間はおよそ2時間10分。冬場は1便しか出ないのでご注意ください!
せたな港は観光シーズンである夏場限定の運航です。乗船時間は1時間35分と、江差港よりも若干短め。冬場はいくら待ってもフェリーが来ないので要注意!
せたな港の場合、16時近くと奥尻島着の時間が微妙…。特に自転車の場合は、あらかじめキャンプ場などの宿を決めておくことをオススメします!
フェリー運賃
フェリーの運賃ですが、一番安い「2等」利用で
江差~奥尻 :2370円
せたな~奥尻:1810円
となっています。
自転車を輪行袋等に入れず船内へ持ち込む場合は、特殊手荷物として別途1300円(せたな・江差共通)が必要です!
バイクや自動車の持ち込みも2620円~可能です。各種、排気量と車両の長さによって料金が変わるので、車検証を準備して手続きをしてください。(詳しい車両料金はこちらから)
船内は、2等室にもコンセントとUSBポートが備え付けられています!長期の旅人にはありがたいですねぇ(^o^)丿
ちょっとした売店と自動販売機がありますが、飲食物は事前に購入しておくことをオススメします。
[aside type=”normal”] 注意!
上記時刻表・料金は、2017年現在のものです。変更される場合がありますので、事前にハートランドフェリー公式サイトでお確かめください。
奥尻島観光!自転車で一周してみた。
せたな町は、これまた北海道らしい自然が目立つ町。特に風車が町に似合っている印象でした。
奥尻島とせたな町・江差町を結ぶ「カランセ奥尻」奥尻島に咲く薄紫の花、「オクシリエビネ」の学名「カランセ」から名付けられたようです。
こちら、2017年5月1日に就航されたばかり!
船内の全てがピカピカで、新品のフェリーの感覚をお楽しみいただけると思います!2時間ちょっとしか乗れないのが惜しいくらい(笑)
まずは島内唯一のセイコーマート
まずは港付近で食料を捕獲しましょう!!島内唯一のセイコーマートには、ぜひ立ち寄っておきたいところ。
奥尻島は基本的に四隅+港付近以外、売店すらない道が続きます。食料のストックは必須です…!
なべつる岩
奥尻島のシンボルになっている岩。観光には欠かせない名所です。名前の由来はそのままで、「鍋のつるに似ていることから」らしい。
夜にはライトアップされますが、自転車で移動する身としてはちょっと厳しいかも…?
ナイトランが平気な方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?!
佐藤義則野球展示室(うにまる公園)
うにまる公園の敷地内にあるこの展示場。
プロ野球ファンなら必ず言っておきたい場所とも言えるでしょう!
佐藤義則
今や知らない人はいないであろう「ダルビッシュ有」「田中将大」を育成した名コーチなのであります!
そして、2017年は福岡ソフトバンクホークスの投手コーチ。WBCで大活躍し、日本人で唯一のベストナインに選ばれた「千賀滉大」の指導をされたことで有名です。世界の投手と認められたんですからね!
投手コーチとして阪神、日本ハム、楽天、ソフトバンク4球団全てで優勝していることから、「優勝請負人」との呼び名があるほどの方。
現役時代も阪急ブレーブス(現:オリックス・バファローズ)で新人王を獲得。1995年8月26日には、NPB史上初の40歳以上でのノーヒットノーランを達成されている凄すぎる選手。
これほどの方の野球記念館が、無料で入館することが出来ます。ぶっちゃけ、そんなに整備されている印象はありませんでしたが、それでも野球好きな方は行く価値はあると思います!
(詳しくは>>【日本一周89日目】佐藤義則野球展示室へ行きたいから奥尻島へ渡る)
奥尻島津波館
奥尻島には、『北海道南西沖地震』の巨大な津波に襲われた悲しい歴史があります。
このような避難路が島の各地に設けられ、島の南部青苗地区は特に津波の被害が大きかったことから、綺麗な新しい家が立ちならんでいました。
津波が直撃し、瓦礫の山となってしまった場所には、現在「奥尻島津波館」が建っています。
そして、また同じような津波が来た際に、同じ悲劇を繰り返さないよう、この場所で寝泊まりをしないルールが決められたんだとか。
津波館は600円で入館でき、個人でも実際に被災されたガイドさんに無料で説明をしてもらうことが出来ます。
涙ながらに語られる津波の事実。正直、ここに来ずに奥尻島は回れないなとまで思いました。それほどにまで、自然とは巨大で時には残酷なものなんだなと思い知らされる場所でした。
津波は、北海道本土から跳ね返り数回にわたって島全体を襲った。そのことを知ると、奥尻島を見る目が変わると思います。
一見、きれいな自然と建物が立ち並んでいるが、1993年の7月12日に一度壊滅的な被害を受けたこと。今でもその爪痕が残っていること。それでも、様々な協力や島民の方々の結束によって復興できたこと…。
自身の防災意識を高める意味でも、必ず行っておきたい場所です。
近くの公園にある「時空翔」は、毎年地震が起きた7月12日になると、夕日が真ん中のくぼみに落ちるよう計算して作られています。
こうして津波の事実を忘れないよう、次の世代へ語り継ぐことも「防災」なのです。
島の西側
しんみりとした話でしたが…。
奥尻島の西側は、人工物がほとんどありません。そのままの自然を満喫できます(^o^)丿
道がなくこの先へ行くのは困難ですが、好奇心を盛り立てる景色ですね!
この辺りは「奇岩」が多く、様々な名前が付けられています。
カブト岩・モッ立岩(モッ〇リ)・ホヤ岩が有名どころのようです。名前の由来は看板でどうぞ!
北追岬キャンプ場
島のちょうど西にある無料キャンプ場です!トイレや洗面台付きで、申請の必要もありません。
先客がいらっしゃるように、キャンプ場内も車乗り入れ可能!さすが北海道だなと思わせてくれるキャンプ場です。
風もそこそこ強いので、良く言えば虫がいません。悪く言えばテントの設営が厳しいとも取れますが…。
夜は真っ暗になるので、星空を眺めるのもいいかも!本当に真っ暗ですので、ライトは必需品(っ ` -´ c)
神威脇温泉
キャンプ場近くの神威脇温泉で汗を流しましょう。料金は420円。歩いて20分程度の場所にあります。
建物の2階に温泉があり、海を見渡しながらの入浴が可能!夕暮れ時なんかもっと最高かもしれませんね!!
ただ、前述したように夜は真っ暗なので要注意!奥尻島に熊はいないそうなので、そこは安心かもしれませんが(;´・ω・)
それと、近くに売店もないので、あらかじめストックが必要になります。唯一、温泉とキャンプ場の間に自動販売機があるのが救いです。
島の北部はヒルクライム!
港から時計回りで紹介していますが、実はここまでほとんどアップダウンがありません。
しかし、島の北部に入った途端、350m近くのアップダウンが…!勝澗山と球島山という2つの山が連なっています。
こちらは、勝澗山の道路沿い最高点付近。近くには自衛隊基地などがあり、立ち入り禁止の場所もありました。
道なりに北側へ進んでいくと、一部舗装されていない道があります。(事前に看板あり)
わたしの自転車でもギリギリ乗っていけるレベルでしたが、タイヤや荷物の状況を見て押し歩きも検討してください。
平成球島の丘
自転車では上りがちょっときついかもしれません。(わたしはいきませんでした。紹介だけ…)
北海道を旅するライダーさんの間では人気の展望台のようです。口コミやGoogleマップで見た写真は格別!!
体力と時間に余裕があれば行きたい場所ですね( `ー´)ノ
賽の河原(キャンプ場)
島の北部には、島の西部にあった北追岬キャンプ場と同じく無料のキャンプ場があります。
それがこの「賽の河原キャンプ場」トイレや台所も整備されており、駐車場も完備。北追岬キャンプ場よりも広いです!
難点と言えば、賽の河原が近くにあるということ。霊の類が苦手な人はきついかもしれません…。
賽の河原とは、あの世の三途の河のこと。死んだ子供が父母供養のため石を積んで塔を作ると、鬼がそれをこわすが、地蔵菩薩に救われてまた石を積むという。
一部、前述した大津波で壊されたようですが、わたしが行った時も石が積まれていました。
6月には、奥尻三大祭りのひとつ「賽の河原祭り」が開催されているようです!
それでも、わたしは夜が怖いので宿泊しませんでした。
全国各地に賽の河原は存在していますが、必ず石が積まれています。石が偶然積み重なるとしても、4つ5つと積み重なることはないでしょう。本当に…亡くなった子供たちが…?
宮津弁天宮
こちらの神社は、1831年に奥尻島民が大漁祈願のためお社を建てたのが由来になっています。
会談の手前からでも、鮮やかな朱色が目立ちますね(0゜・∀・)
弁財天とも呼ばれる福の神を祭られており、非常に縁起の良い場所です!
最後は「うにまる」
無事に一周を終えたら、名残惜しいですがフェリーで本土へ帰らなければなりません。
寂しいですが、奥尻島のイメージキャラクター「うにまる」くんが、見送ってくれますよ!(観光シーズンのみらしい)
また、Twitterで奥尻島のことについてつぶやくと、うにまるくんがリツイート&ファボしてくれるかもしれません!!
ハッシュタグ#奥尻島を付けておくといいかも☆わたしはフォローもしてくれました(●´∀`)ゞ
奥尻島津波館。災害の記憶と教訓、全国から寄せられた復興支援への感謝。それらを後世に伝える施設です。【開館】9時〜17時【期間】4月中旬〜11月まで(期間中無休)【料金】大人600円・小人200円 #奥尻島
— 奥尻 うにまる (@okusiri_unimaru) 2017年10月24日
奥尻島一周の距離は?
さて、気になる奥尻島一周の距離を発表します。
今回のルートはこんな感じ。可能な限り海岸線沿いを走りました!
これで島内合計距離は
76.4km
となりました!!
正直、ちょっと小さい島だなという印象です。いくら自転車でものんびり観光をしなければ、1日で周れてしまえる距離でしょう。
しかし、「何もない」ことはありません!大自然に触れ合え、津波の残酷な歴史を学べ、美味しい食べ物にも出会えます!特に、名産のウニは高いですが、他では食べられない絶品らしいですよ(`・ω・´)/
まとめ
キャンプ用品を持っていけば、無料キャンプ場で宿泊も可能です!その分、美味しいウニにお金を使えるのではないでしょうか(”ω”)ノ
道中で会った方の中には、キャンピングカーで毎年3週間は滞在しているという人もいらっしゃいました。さすがに失礼と思いながらも驚きましたが、登山や釣りをしていると足りないくらい満喫できるそうです…!
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